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報告書

原子炉圧力容器用確率論的破壊力学解析コードPASCAL5の使用手引き及び解析手法

高見澤 悠; Lu, K.; 勝山 仁哉; 眞崎 浩一*; 宮本 裕平*; Li, Y.

JAEA-Data/Code 2022-006, 221 Pages, 2023/02

JAEA-Data-Code-2022-006.pdf:4.79MB

原子炉圧力容器(RPV: Reactor Pressure Vessel)は原子炉冷却材圧力バウンダリを構成する重要機器の1つであり、中性子照射等に伴う高経年化を考慮した構造健全性確保が極めて重要である。国立研究開発法人日本原子力研究開発機構(JAEA: Japan Atomic Energy Agency)では、RPVの構造健全性評価に関する研究の一環として、確率論的破壊力学(PFM: Probabilistic Fracture Mechanics)解析コードPASCAL(PFM Analysis of Structural Components in Aging LWR)の開発を進めている。本コードは、加圧水型軽水炉(PWR: Pressurized Water Reactor)及び沸騰水型軽水炉(BWR: Boiling Water Reactor)を対象に、影響因子が持つ不確実さを考慮し、加圧熱衝撃(PTS: Pressurized Thermal Shock)事象や低温過圧事象(LTOP: Low-Temperature Over Pressure)等の過渡によるRPVの炉心領域部の破損確率や破損頻度を求めるものである。破壊力学や確率論的計算手法等に関する最新知見や国内RPVに適した評価手法・評価モデルを踏まえ、新規解析機能の導入を進めるとともに、系統的なコード検証活動を通じて信頼性向上を図ってきた。平成12年度に公開したPASCALでは、PWRのPTS事象を対象に、RPVの破損確率を解析する基本的な枠組みを整備した。平成18年度に公開したPASCAL2では、内部亀裂の評価手法や様々な非破壊検査による亀裂の検出性に関する評価モデル等を導入し、過渡事象データベースを整備した。平成22年度に公開したPASCAL3では、肉盛溶接クラッド部に着目して、亀裂の評価機能等を改良した。平成29年度に公開したPASCAL4では、応力拡大係数解や破壊靭性の不確実さを考慮した評価モデル等の改良により解析機能の高度化を図るとともに、影響因子の不確実さを認識論的不確実さと偶然的不確実さに分類し、不確実さを考慮した信頼度評価機能等を整備した。平成30年度以降は、これまでPWRのPTS事象を対象としたRPV内面側亀裂の評価機能に加えて、BWRの起動事象、LTOP事象等を想定したRPV外面側亀裂の評価機能等の整備を進めてきた。これらの機能整備を踏まえ、国内PWR及びBWRのRPVを対象とした確率論的健全性評価に資する解析コードとして、PASCAL5へとバージョンアップした。PASCAL5はPFM解析モジュールであるPASCAL-RV、PASCAL-RVの入力データの生成やRPV炉心領域部を対象とした破損頻度の算出を行うモジュールであるPASCAL-Manager、付録として附属する簡易的な熱応力解析を

論文

State-of-the-art of WPS in RPV PTS analysis

Zarazovski, M.*; Pistra, V.*; Lauerova, D.*; Obermeier, F.*; Mora, D.*; Dubyk, Y.*; Bolinder, T.*; Cueto-Felgueroso, C.*; Szavai, S.*; Dudra, J.*; et al.

Proceedings of ASME 2022 Pressure Vessels and Piping Conference (PVP 2022) (Internet), 11 Pages, 2022/07

The APAL (Advanced Pressurized Thermal Shock (PTS) Analysis for Long-Term Operation (LTO)) project was launched in October 2020 for four years with funding from the European Union's HORIZON 2020 program. Within APAL, an extensive literature review was performed and experience with defining the state-of-the-art of the Warm Pre-Stress (WPS) effect, which has an impact on the reactor pressure vessel (RPV) brittle fracture margin in both deterministic and probabilistic terms, was collected. To gather the worldwide experience of the WPS approaches and models, a comprehensive questionnaire was developed followed by each APAL partner response. It mainly focused on the following aspects: collection of existing WPS approaches and models implemented in standards and rules for RPV brittle fracture assessment; identification of the WPS issues; collection and analysis of the existing experimental data. This work describes worldwide experience and best practice of the WPS and its application for the RPV integrity assessment. The paper's conclusions are also focused on the recommendations for dealing with WPS issues.

報告書

PASCAL信頼性向上ワーキンググループ活動報告; 平成28及び29年度

Li, Y.; 廣田 貴俊*; 板橋 遊*; 山本 真人*; 関東 康祐*; 鈴木 雅秀*; 宮本 裕平*

JAEA-Review 2020-011, 130 Pages, 2020/09

JAEA-Review-2020-011.pdf:9.31MB

日本原子力研究開発機構(以下「原子力機構」という。)では、原子炉圧力容器(Reactor Pressure Vessel、以下「RPV」という。)の構造健全性評価手法の高度化を目的として、加圧熱衝撃等の過渡事象が発生した場合のRPVの破損確率や破損頻度を評価する確率論的破壊力学解析コードPASCALを開発し、最新知見に基づきその機能の高度化を進めてきた。RPVの構造健全性評価において確率論的手法の活用が期待される中で、RPVの健全性評価に係る取組みを促進するためには、複数の機関によりPASCALの機能確認を実施し、その確認過程や確認結果を取りまとめておくことにより、コードの信頼性を向上させることが不可欠である。こうした背景を踏まえ、原子力機構では開発機関以外の当該分野に関する専門家の下で、本コードの信頼性を向上させることを目的として、PASCAL信頼性向上ワーキンググループを設立し、PASCALのソースコードレベルの確認を含む機能確認を行ってきた。本報は、PASCAL信頼性向上ワーキンググループの平成28及び29年度における活動内容及び活動結果についてまとめたものである。

論文

Influence evaluation of loading conditions during pressurized thermal shock transients based on thermal-hydraulics and structural analyses

勝山 仁哉; 宇野 隼平*; 渡辺 正*; Li, Y.

Frontiers of Mechanical Engineering, 13(4), p.563 - 570, 2018/12

 被引用回数:2 パーセンタイル:12.21(Engineering, Mechanical)

加圧水型原子炉(PWR)における原子炉圧力容器(RPV)の構造健全性評価において、加圧熱衝撃(PTS)事象時の荷重条件に影響する冷却水の熱水力挙動は重要な影響因子の1つである。機器の構成と寸法、運転員操作の時間が、冷却水の温度や流量、内圧等に大きく影響する。本研究では、運転員操作の時間がPTS事象中の熱水力挙動に及ぼす影響を調べるため、RPVや1次系及び2次系で構成された国内の代表的PWRプラントに対する解析モデルを整備し、システム解析コードRELAP5による熱水力解析を行った。日本と米国の規則に基づき、PTS事象が発生した後、日本の規則を参考に10分後、米国の規則を参考に30分後に、緊急炉心冷却系を止める運転員操作を想定した。その結果を用いて構造解析を行い、健全性評価における荷重条件評価も行った。以上の結果、運転員操作の時間の差異が熱水力挙動や荷重条件に大きな影響を及ぼし、日本の規則に従ったケースでは、米国のケースに比べてRPVの内圧が低下すること等を明らかにした。保守的な評価を行う観点から、米国の過渡事象は国内RPVの健全性評価に適用できることを示した。

報告書

原子炉圧力容器用確率論的破壊力学解析コードPASCAL4の使用手引き及び解析手法(受託研究)

勝山 仁哉; 眞崎 浩一; 宮本 裕平*; Li, Y.

JAEA-Data/Code 2017-015, 229 Pages, 2018/03

JAEA-Data-Code-2017-015.pdf:5.8MB
JAEA-Data-Code-2017-015(errata).pdf:0.15MB

軽水炉構造機器の高経年化評価に関する研究の一環として、確率論的破壊力学解析コードPASCALの開発を進めている。本コードは、原子炉圧力容器に加圧熱衝撃事象等の過渡が発生した場合における容器の破損確率や破損頻度を解析するコードである。破壊力学に関する最新知見や国内RPVに適した評価手法・評価モデルを踏まえ、新規解析機能の導入やコード検証等を通じて解析精度と信頼性向上を図った。具体的には、応力拡大係数解や破壊靭性モデル等の解析機能の高度化を図るとともに、健全性評価に係る影響因子の認識論的不確実さと偶然的不確実さを考慮した信頼度評価機能の整備等を実施した。また、確率論的計算手法を改良し、解析コードの計算速度を著しく向上させた。さらに、PASCAL-RVにより算出される亀裂を対象とした破損確率からRPV炉心領域部を対象とした破損頻度を算出する機能を有するモジュールPASCAL-Managerを整備した。本報告書は、PASCAL-Managerを含むPASCAL4の使用方法、解析理論をまとめたものである。

報告書

PASCAL信頼性向上ワーキンググループ活動報告; 平成27年度

Li, Y.; 林 翔太郎*; 板橋 遊*; 永井 政貴*; 関東 康祐*; 鈴木 雅秀*; 眞崎 浩一*

JAEA-Review 2017-005, 80 Pages, 2017/03

JAEA-Review-2017-005.pdf:16.85MB

日本原子力研究開発機構では、原子炉圧力容器(RPV)の構造健全性評価手法の高度化を目的に、中性子照射脆化を考慮して、加圧熱衝撃等の過渡事象が発生した場合のRPVの破損確率や破損頻度を評価する確率論的破壊力学解析コードPASCALを開発し、最新知見に基づきその機能の高度化を進めてきた。RPVの構造健全性評価において確率論的手法の活用が期待される中で、RPVの健全性評価に係る取組みを促進するためには、PASCALの確率変数、評価機能、評価モデル等を含めた機能検証を行い、その検証過程を整理するとともに、検証結果を取りまとめておくことが必要不可欠である。こうした背景を踏まえ、開発機関以外の当該分野に関する専門家の下で、PASCALの確率論的破壊力学ソルバーであるPASCAL3をソースコードレベルで機能検証することにより、本コードの信頼性を向上させることを目的として、PASCAL信頼性向上WGを設立した。一年の活動を通じて、PASCAL3が十分な信頼性を有することが確認された。本報は、PASCAL信頼性向上WGの平成27年度における活動内容及び活動結果についてまとめたものである。

論文

Investigation on the plasticity correction of stress intensity factor calculations for underclad cracks in reactor vessels

Lu, K.; 勝山 仁哉; Li, Y.

日本機械学会M&M2016材料力学カンファレンス講演論文集(インターネット), p.499 - 501, 2016/10

高経年化した原子炉圧力容器(RPV)の健全性評価では、加圧熱衝撃事象やRPV内表面近くに亀裂を想定し、それにより求められる応力拡大係数(K値)を用いた評価が行われている。クラッド下亀裂を想定する場合、RPVの内表面には肉盛溶接された相対的に降伏応力が低いステンレス鋼のクラッドがあるため、このクラッドの塑性の影響を考慮してK値を適切に算出する必要がある。われわれはこれまでに、国内3ループPWR型軽水炉のRPVにおけるクラッド下亀裂に対する三次元有限要素解析を行い、より合理的なK値を求めることができる塑性補正法を提案した。本報告では、これまでに提案したK値の塑性補正法について、中性子照射による影響を考慮した場合及び、2ループと4ループのようにPWR型軽水炉のRPVの形状が異なる場合の適用性について検討した結果をまとめる。

論文

Cavitation erosion induced by proton beam bombarding mercury target for high-power spallation neutron sources

二川 正敏; 直江 崇; 粉川 広行; 羽賀 勝洋; 沖田 浩平*

Experimental Thermal and Fluid Science, 57, p.365 - 370, 2014/09

AA2014-0181.pdf:1.48MB

 被引用回数:10 パーセンタイル:46.63(Thermodynamics)

J-PARCの水銀ターゲットでは、陽子線入射時に発生する圧力波が水銀を包含する容器へと伝ぱする際に、水銀と容器の界面には負圧によってキャビテーションが発生する。流動水銀中にマイクロバブルを注入することで、圧力波に励起されるキャビテーションの発生を低減するために、注入する気泡の条件を理論及び実験的に検討した。本報告では、特に、圧力波の伝ぱをミリ秒オーダーのマクロな時間スケールとマイクロ秒オーダーのミクロな時間スケールの現象に分けて検討した。前者は、ターゲット容器の振動と水銀の相互作用が支配的な現象であり、後者は、水銀中の圧力波伝ぱプロセスに不可欠な現象である。その結果、マクロな時間スケールでは、水銀中にキャビテーションを発生させる負圧の振幅が注入した気泡によって減少するため、マイクロバブルの注入がキャビテーションの発生を抑えるのに効果的であることを示した。一方、ミクロな時間スケールでは、注入した気泡は負圧の持続時間を減少させキャビテーション気泡の膨張を抑えることで、キャビテーションの攻撃性を低減させるが、その効果は十分ではなく、現状ではキャビテーション気泡が膨張する可能性があることを示唆した。

論文

Laser surface alloying of SUS316 stainless steel with Al-Si; Effect of substrate temperature on structure and properties of modified layer

Zherebtsov, S.*; 前川 克宏*; 林 照剛*; 二川 正敏

JSME International Journal, Series A, 48(4), p.292 - 298, 2005/10

核破砕パルス中性子源水銀ターゲット容器材料の衝撃壊食に対する耐性は、接触液界面を硬化することが有効である。本報告では、硬化処理技術として、レーザー合金法の適用を試みた。容器候補材料である316ステンレス鋼に対して、Al-Si粉末を添付しレーザー熱衝撃を加えることで表層のみを合金化した。合金層厚さは、約100ミクロンに達し、硬度は基材の4倍程度になった。表層は、組成比の異なる4層から形成された。各層の形成には基材温度が大きく影響することがわかった。この知見をもとに、クラックフリーで硬度を4倍に上昇できるレーザー処理条件を確立した。

論文

パルス中性子源水銀ターゲットにおける陽子ビーム励起圧力波による衝撃壊食; ピッティングはモンスターか!

二川 正敏

日本原子力学会誌, 47(8), p.530 - 535, 2005/08

J-PARCや米国SNSでは水銀ターゲットを用いたパルス中性子源実験施設の運転開始に向けた建設が大詰めを迎えている。中性子源として使用される液体水銀は固体金属容器に充填される。大強度の陽子線が液体水銀ターゲット中に入射するため、液体水銀内部では急激な発熱反応に伴う熱膨張により、圧力波が生じる。この圧力波は、液体水銀中を伝播し、水銀を封じ込めている固体金属容器に衝撃荷重を負荷する。圧力波により容器構造材料に負荷される荷重は、容器構造の健全性に影響する。そこには、数ミクロンの小さなピットの観察が端緒となったピッティングというモンスターが立ちはだかった。本報では、これまでに著者が実施してきた陽子線励起圧力波に起因する構造工学的課題に関する研究開発の一端を紹介する。

報告書

機器保護用高速インターロックユニット試作機の設計

榊 泰直; 中村 直樹*; 高橋 博樹; 吉川 博

JAERI-Tech 2004-022, 28 Pages, 2004/03

JAERI-Tech-2004-022.pdf:1.5MB

大強度陽子加速器施設(J-PARC)は、ピーク電流50mAという陽子ビームを50GeVまで加速し、さまざまな実験施設で併用する設計となっている。このような大電力陽子ビームが加速されると、そのパワーの強力さから、電磁石トラブルなどでビームが加速器自身と衝突するようなトラブルが発生すると、加速器の材質表面に熱衝撃破壊を起こし、致命的な損傷を与えることが懸念される。この報告書は、J-PARCで発生が懸念される、ビームによる熱衝撃損傷を回避するために必要な「機器保護用インターロック」の設計及び、設計が反映された試作機について書かれたものである。

報告書

機器保護用高速インターロックユニット試作機の性能試験

榊 泰直; 中村 直樹*; 高橋 博樹; 吉川 博

JAERI-Tech 2004-021, 32 Pages, 2004/03

JAERI-Tech-2004-021.pdf:2.47MB

大強度陽子加速器施設(J-PARC)では、大電力陽子ビームが加速されるために、そのパワーの強力さから、電磁石トラブルなどでビームが加速器自身と衝突するようなトラブルが発生すると、最速数$$mu$$秒以下でビームを停止させねば、加速器の材質表面に熱衝撃破壊を起こし、致命的な損傷を与えることが懸念される。われわれは、熱衝撃損傷を避けるために、機器保護用高速インターロックシステム用ユニットの試作機を製作し、その試験を行った。この報告書は、機器保護用インターロック用ユニットの試作機の性能試験結果について書かれたものである。

論文

確率論的破壊力学に基づく圧力容器信頼性解析コードの開発

柴田 勝之; 加藤 大輔*; Li, Y.*

日本原子力学会誌, 43(4), p.387 - 396, 2001/04

 被引用回数:2 パーセンタイル:19.66(Nuclear Science & Technology)

確率論的破壊力学は、負荷、材料強度、欠陥分布、欠陥検査性能等の不確かさを確率変数として取り扱うことにより、構造機器の健全性・信頼性を合理的に評価できる手法として注目されている。欧米では、構造健全性評価にかかわる規制に取り込まれる動向にあり、評価法の確立、高度化をめざした国際ベンチマーク解析も実施されている。この背景から、変動荷重を受ける原子炉圧力容器等の信頼性評価を行うため、解析精度及び機能の向上を念頭において新規コードPASCAL (PFM Analysis of Structural Components in Aging LWR)の開発を進めている。すでに、コード主要部分の整備を完了し、検証解析及び例題解析に基づき、開発コード機能・性能評価及び種々の因子に関する破損確率への影響について評価している。本論文では、開発コードの機能・概要及び解析結果例を述べる。

論文

Disruption erosion tests on La$$_{2}$$O$$_{3}$$ containing tungsten material

谷口 正樹; 中村 和幸; 佐藤 和義; 江里 幸一郎; 横山 堅二; 秋場 真人

Fusion Technology, 39(No.2 Part.2), p.890 - 893, 2001/03

ディスラプション等における高熱負荷に対するアーマ材料の損耗特性の把握は、機器の寿命を評価するうえで非常に重要である。本研究ではダイバータ用アーマ材の候補として有望な、ランタン酸化物含有タングステン材のディスラプション損耗特性を評価するために、電子ビーム照射装置を用いた熱衝撃試験を行った。熱衝撃後の試料表面を光学顕微鏡、SEMにより観察すると、純タングステンでは非常に滑らかな再凝固領域が見られるのに対し、ランタン含有タングステンでは激しい溶融・蒸発により、溶融層の飛散した痕跡が認められた。また、重量減少から評価した損耗量は、ランタン含有タングステンのほうが純タングステンに対し3倍程度大きいことがわかった。タングステンより融点の低いランタン酸化物成分の突沸が、激しい溶融層の飛散を引き起こし、損耗量の増加にとながっているものと考えられる。

論文

Thermal shock resistance evaluation by laser beam shot

粉川 広行; 二川 正敏; 石倉 修一*; 菊地 賢司; 日野 竜太郎; 衛藤 基邦

Impact Response of Materials and Structures, p.159 - 164, 1999/00

核破砕中性子源ターゲットのビームウィンドウや固体ターゲットディスクは、大強度陽子ビーム入射による熱衝撃によって応力波が発生する。本研究では、ルビーレーザー(エネルギー:1J/pulse,パルス幅50ns)を熱源に用いた熱衝撃試験を行い、応力(ひずみ)波の発生及び伝ぱ挙動を調べた。また、有限要素法(FEM)コード(ABAQUS/Explicit)による解析を行い、解析モデル及びコードの検証を行った。その結果、加熱部境界で発生した引張り方向のひずみ波が加熱部中央に集中し、大きな引張りひずみが発生することを確認した。また、ひずみの時間応答の傾向は実験結果と解析結果とで一致し、解析モデル及びコードの妥当性を示した。

論文

Thermal shock test of neutron irradiated carbon fiber reinforced carbon composites with OHBIS

宇田 実*; 石塚 悦男; 佐藤 和義; 秋場 真人; 山村 千明*; 河村 弘

Phys. Scr., T81, p.98 - 100, 1999/00

 被引用回数:2 パーセンタイル:26.15(Physics, Multidisciplinary)

核融合炉のプラズマ対向材の候補である炭素繊維強化炭素複合材(CFC材)は、これまで熱衝撃試験の中性子照射データが取得されていない。このため、JMTRホットラボ内に設置したインセル加熱試験装置(OHBIS)を用いて、中性子照射したCFC材の熱衝撃試験を行った。試験の熱衝撃エネルギーは、ディスラプション時に対向材へ吸収される量に相当する20MJ/m$$^{2}$$である。試験の結果、損耗重量は中性子照射量の増加とともにほぼ直線的に増加し、5.6$$times$$10$$^{20}$$n/cm$$^{2}$$(照射温度283$$^{circ}$$C)で照射した2次元CFC材に500MW/m$$^{2}$$$$times$$40msの熱衝撃を与えた場合の損耗重量は、未照射材の約2倍になることが明らかとなった。本データは対向材の寿命や真空容器内のダスト生成量等を評価するための重要なデータとなる。

論文

Research and development of treatment techniques for LLW from decommissioning; Decontamination and volume reduction techniques

平林 孝圀; 亀尾 裕; 中塩 信行

Proceedings of International Symposium on Technologies for the Management of Radioactive Waste from Nuclear Power Plants and Back End Nuclear Fuel Cycle Activities (CD-ROM), 10 Pages, 1999/00

原子力施設の廃止措置により発生する大量の低レベル放射性廃棄物の減量と減容の観点から、施設解体前あるいは解体後に適用できる二次廃棄物の発生量が少ない高性能な4種の除染技術、並びに、廃棄物の減容技術、特に高い減容率と安定・均一化が達成できる溶融技術の開発成果について述べる。除染処理技術開発については、配管内に高速で旋回流動する空気流に研磨材をのせて管内壁の汚染物を研削除去する空気流動研磨除染技術、解体前の配管内を原位置で電解研磨法により除染する原位置電解除染技術、汚染金属表面の汚染物をガラス化したのちドライアイス粒を高速で吹きつけ急冷して熱衝撃を与え剥離除去する溶融ガラス化・熱衝撃除染技術、並びに、赤外・紫外レーザー照射下において誘起される化学反応を利用して汚染除去するレーザー化学除染技術について、開発成果を述べる。減容処理技術開発については、JPDRの解体金属廃棄物を用いた金属溶融試験、並びに、模擬雑固体廃棄物とRIトレーサーを用いた雑固体溶融試験の成果について述べる。さらに、低レベル放射性廃棄物の新たな放射性廃棄物管理システムとして、現在原研で構築を進めている高減容処理計画について紹介する。

論文

初期運転後のJT-60W型ダイバータの点検

正木 圭; 児玉 幸三; 笹島 唯之; 森本 将明*; 高橋 昇竜*; 細金 延幸; 櫻井 真治; 西堂 雅博

プラズマ・核融合学会誌, 74(9), p.1048 - 1053, 1998/09

JT-60の運転及び関連設備の定期点検は、年間運転計画に基づいて実施されており、W型ダイバータへの改造後初の真空容器内点検が11月に行われた。改造から定検までの5ヶ月間において1753ショットの運転を行っており、最大プラズマ電流は2.5MA、最大NB加熱パワー22MW、トロイダル磁場~4T、ディスラプション回数は270回程度であった。真空容器内調査の結果、外ダイバータ、外ドーム及びドーム頂部のタイルに損耗が見られた。また、外ドームタイル2枚が破断しているのが確認された。これは熱衝撃によるものと思われる。内ダイバータ、バッフルに付着物(カーボン)が確認された。特にダイバータに厚く堆積しており、内側ダイバータ堆積物の総量を評価すると約25gであった。初めて大型実験装置に使用されたアルミナ溶射絶縁板は健全に保たれており、アーキング等による破損は見られなかった。また、W型形状にも変形は見られず、その構造物の健全性が示された。

論文

Disruption and erosion on plasma facing materials with Oarai hot-cell electron beam irradiating system (OHBIS)

宇田 実*; 石塚 悦男; 佐藤 和義; 秋場 真人; 山村 千明*; 竹林 修市*; 河村 弘

Fusion Technology 1998, 1, p.161 - 164, 1998/00

核融合炉のプラズマ対向材の候補である炭素繊維強化炭素複合材(CFC材)は、これまで熱衝撃試験の中性子照射データが取得されていない。このため、JMTRホットラボ内に設置したインセル加熱試験装置(OHBIS)を用いて、中性子照射したCFC材の熱衝撃試験を行った。試験の熱衝撃エネルギーは、ディスラプション時に対向材へ吸収される量に相当する20MJ/m$$^{2}$$である。試験の結果、損耗重量は中性子照射量の増加とともにほぼ直線的に増加し、5.6$$times$$10$$^{20}$$n/cm$$^{2}$$(照射温度283$$^{circ}$$C)で照射した2次元CFC材に500MW/m$$^{2}$$$$times$$40msの熱衝撃を与えた場合の損耗重量は、未照射材の約2倍になること、及び損耗深さは中性子照射量の増加とともに微増することが明らかとなった。これは中性子照射による熱伝導率の低下が試料の加熱部分を拡大させたことにより、損耗重量及び深さが増加したと考えられる。

論文

The First inspection of JT-60U W-shaped divertor after high power operation

正木 圭; 児玉 幸三; 森本 将明*; 笹島 唯之; 高橋 昇竜*; 細金 延幸; 西堂 雅博

Fusion Technology 1998, p.67 - 70, 1998/00

W型ダイバータへの改造後初の真空容器内点検が1997年11月に行われた。改造からこの点検までの5ヶ月間で、合計1753ショット行っており、プラズマ電流は最大2.5MA、NB加熱パワーは最大22MW、トロイダル磁場は~4T、ディスラプション回数は270回程度であった。この11月に行われた真空容器内調査の結果、外ダイバータ、外ドーム及びドーム頂部タイルに損耗が見られた。また、外ドームタイル2枚が熱衝撃により破断しているのが確認された。内ダイバータ、内バッフルには付着物(カーボン)が確認されており、特に内ダイバータに厚く堆積していた。この堆積物総重量(内ダイバータのみ)を評価すると、約25gにもなった。しかし、外ダイバータと比較して、内ダイバータには顕著な損耗跡は見られないことから、この堆積物の主な発生源は外ダイバータタイルと思われる。アルミナ溶射絶縁板(シール部)は健全に保たれており、W型形状(構造物)にも変形は見られなかった。

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